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【講義レポート】Nov.25.2019 UP

2019授業:YouTuber勉強会

11月のクリエイター塾では、「YouTuber勉強会」が行われました。

当塾のプロデューサーである柳井さんから、
‟ご活躍中のYouTuberからお話しを聞けるのだから、面白い授業になることは間違いない。だからこそ、受け身で授業を受けてほしくない。同じクリエイター(を目指す者)という姿勢で、自分の考えやフィーリングと照らし合わせながら聞いて欲しい。”という前置きがありました。

ただ楽しいだけの授業で終わって欲しくない。という想いを受けて、参加者に少しだけ緊張が生まれて授業が始まったと思います。

 


 
沖縄から物申す『せやろがいおじさん』(写真右)、

一人暮らし女性のゆったりとした生活ログ『in living.』を運営する末永光さん(写真左)、

多くのYouTuberをプロデュースし国内外の業界知見をお持ちの『西谷大蔵さん』(写真中央)といった3名が本日の講師です。

 

講師3名に、運営側が用意した質問は、全部で7つ。
ひとつひとつ丁寧に解答いただきました。

1、YouTuberは、職業?本業?
2、バスるって気持ちがいい?
3、自分の動画の面白いはどこにある?
4、ヒットする確信は最初からあった?
5、炎上しないように差別やハラスメントで気をつけることは?
6、そもそも儲かっているの?
7、次にやりたいことは?

 

せやろがいおじさんの、本業は芸人さん。
芸人を続けるための知名度と収入を得る手段がYouTubeだそうです。

動画での赤いふんどし姿といった派手な見た目とは裏腹に、ち密な試行錯誤を行うYouTube活動歴をお話いただきました。

また、難しい社会ネタの投稿には、批判や反論も多く寄せられるそうです。辛辣な意見に対してどうやって自分の気持ちをコントロールしているのかという話が、素晴らしかったです。
 

末永さんは、2019年1月1日にYouTube活動を本格スタート後、春にはチャンネル登録者数20万人を越える急成長を体験されています。

カットをたくさん割ってテロップを多用しテンポよく進む、いま良く見るYouTube動画よりも、余白があってゆったり見られる世界観がご自身の好みであり、そうした競合が少なかったこともあいまって、動画はヒットします。

ひとつの大ヒットよりも小さな成功を積み上げることの大切さのお話や、YouTubeに特に固執しておらず常に変化し続けようとされる姿勢が印象的でした。

 

西谷さん(写真右)からは、ご自身が展開されている全国の動画投稿者の才能を発掘するプロジェクトや、国内にはまだ存在しないYouTuberジャンル、うまくいっているYouTuberの成功ポイントの解説など、プロデューサー的知見をたくさん教えていただきました。

 

膨大な数の動画の中から、
スクロールする指を止めて見てもらうコツ、
一点突破するネタ作りの工夫、
タグを使って他のSNSからいかに誘導できるか、
関連動画として表示されやすくなるアルゴリズム、
動画の時間や広告の入れ方で収入が変わるといった、
人気チャンネルの具体的な戦略をたくさんお聞きできましたが、

「でも、ネタや仕掛けだけで成功しているとも思えない」
「動画として、基礎がしっかりしているから、飽きないし見ていて気持ちいい」
といった司会をしている演出家の清水さんからの発言には、みな納得。

『誰が何を楽しみに見てくれるのか?』
そうした基本に立ち戻れたように思います。

 

動画のテイスト、ファンとの距離感、更新頻度も全く異なる3名のお話でしたが、
共通して言えるのは「楽しみに待っているファンが増え、コミュニティが生まれる動画は広がる」ということでした。
今やYouTubeは単なる動画置き場ではなく、SNSのような存在だと知りました。

会場からも多くの質問が寄せられ、非常に充実した2時間の講義でした。