作品・お知らせ

【講義レポート】Sep.25.2021 UP

企画発表

9/23に行われた、3回目の授業は「企画発表」のレポートです。

今年は、3自治体(熊本県合志市、石川県内灘町、青森県六戸町)+オンライン生、100名を超える受講生が、1チーム5~6名の20チームに分かれて、4つの企業様の映像を制作します。

 

 

前回の企画・演出の授業から約2週間という短い期間、オンライン上で会って間もない仲間と企画を練るという事自体が結構ハードル高い・・・!?

と思いましたが、全てのチームから企画案の提出があり、なんとその数、計30企画!!
それだけでも素晴らしいことですよね。

 

チーム内で勇気を出して発言してみる。
仲間のアイデアを聞き、意見をしてみる。
コピーを考える。
バラバラのアイデアをまとめて絞り、人に見てもらうために企画書、コンテを作成するなど、提出までの過程も学びが多かったのではないでしょうか。

 

さらに、現在コロナという状況下の制限がある中ではコミュニケーションが通常とは異なるので大変な作業だったと思います。

 

まずは、みなさん、2週間お疲れ様でした!

みなさんの熱意にお応えすべく、ROBOTのみなさん、運営のみなさんがすべての企画を拝見し、熟考。

塾長清水さんより、レビューをいただきました。

「辛口~!(泣)」と感じられたかもしれませんが、みなさんの案をプロとして扱った本気の証です。(愛のムチ!)
クリエイター塾では毎年恒例行事となっていますね。笑
こんな風に塾生も講師陣も本気で向き合う形は7年かけてできたクリエイター塾ならではの素晴らしい文化だと思います。

 

さらに、今年はチームで考えた企画が必ず通るわけではなく「1つのお題(企業)に対して、1つの企画」が選ばれます。コンペ方式ですね。

今後はその1つの企画を、各チームがブラッシュアップしチームごとに演出を考え撮影、編集と続きます。

これは、自分たちのチームで考えた企画案ではなく、他者の企画を改めて整理するというチームがほとんど。という事になるのですが、実際プロの現場でも、同じようなことが行われます。

 

厳しいですがこれも勉強。。。
同じ商品でも、人の視点、アイデア、資料づくり、見せ方もあわせて大きな学びが得られたと思います。

全チームの企画をご覧いただきたいですが、商品ごとに一部の企画とレビューをご紹介。

 

熊本合志市 Aチーム
担当企業:JAきくち ハロウィンスイカ
(A案)説明的にならず直感的に伝える企画「お父さんドラキュラ案」

塾長レビュー:わりと企画にはなっているが、なぜドラキュラなのか?赤いから?血のイメージ?だとしたら、伝えるためのコンテが足りていない。
前提であった、4000円という価格の壁をどう超えていくか、まだ検証が必要。

 

熊本合志市チーム Dチーム
担当企業:馬刺し専門店 ウマウマ

「特別な日じゃなくてもいい」

塾長レビュー:取材・オリエンをコンテ化しただけの「読書感想文」になってしまっていませんか。
自分の感想や思いを入れこまないと「企画」にはなりません。
これは企画を考える際、誰もがありがちな事なので、みなさんに気を付けて欲しいです。

(イラストとっても上手です!!)

オンライン①チーム
担当企業: ひまわりポンポン ミルク王国

「ミルク王国とひまわりぽんぽんの認知をテーマとした企画」

塾長レビュー:少し難しいですが、ひまわりポンポン様を通して、最終的にミルク王国のPRになっていないといけません。関係性が視覚として繋がっていないので、少しわかりにくい。もう少し工夫が必要だと思いますが企画としては構造が良くできています。繋がりがわかるカットを1つでも入れることができればグッと良くなるかも。

 
 

青森六戸町オンライン①チーム
担当企業:シャモロック ザ プレミアム#6

「名前を覚えてもらう知名度・認知度に狙いを定めた企画」

さらに!鳥人間が歌うプレシャモオリジナルソングも♪すごいです、耳に残りますね~

 

 

塾長レビュー:コンテがとても良いです。一番わかりやすかった!ただ、本来目指すターゲットに響く、目的に合致する企画になっているかどうか。生産量が限られているなど誰にでも広く多く売りたいというわけではなく、限られた人に確実に売りたいなどした場合、この企画が機能しているかどうかを考えたほうが良かったかな。

 

 

【総体的なレビューポイント】

・知らない人にし知ってもらう事が前提だったはず。そこから外れない企画になっているか
・商品、価格によって、ふさわしい表現を考えられているか
・すでにブランドが確立されている商品であった場合、そこから大きくズレのあるものはNG
・子どもや、店主など、キャスト、キャラ頼りになると、成り立たなかった場合がキツい要注意。
・既存のものをモチーフにする際はいわゆるパクリにならないよう慎重に
・「おもしろい」の捉え方は様々。「企画」の場合は「intresting=興味深いもの」になっていないといけない
・企画は、頭の中に浮かんだ事をコンテ化するだけでなく、何がおもしろいのか人に伝えるための努力をすること

 

また毎年、取材→企画発表の際、塾長が言われる事ですが、オリエンの際、取材対象である人物などの魅力にフォーカスし過ぎて、それをそのまま映像化してしまうことがあります。

しかし、映像を初めて見る人は、もっと客観的にみるのだということ。
それが本当に魅力として伝わっているのかどうかは慎重になったほうが良い。

例えば、旅行先で感動した風景を、写真として他人に見せたとき、自分と同じ感動を相手に伝えることはできません。映像もそれと似ていて、考えた企画や映像が、初めて見た人に興味をもってもらえるものになっているかどうか?
想像力を働かせながら考えるのが重要なんですねー。
 
また、ターゲットを絞りすぎてしまうのも要注意。
誰もが興味がもてる企画になっているか、広く興味を持ってもらえるよう、前提をもとに導き出すことに時間をかけないといけないという事でした。(難しい~!!)
 

・・・と、約2時間、厳しくもあたたかいレビューの時間が続きました。

「もっとこうすれば良かった」「ここの考え方は間違ってなかった」「伝えたい思いを伝えきれなかった」など、色々な思いもありますよね。採用されなかったチームの企画を、今回のレビューを受けてチームでブラッシュアップするのもありですね。

 
そして、今後は決定した軸となる企画案をチームでブラッシュアップし、実際の撮影を踏まえて「演出」を考えていきます。
 
ここで重要なのが、「企画」を実際に演出・撮影する際、初めに一番大切だと思っていた所が、いつの間にか抜けたり、蔑ろになってしまうことがあるという事なのだそう。
 
気持ちが入りすぎたり変な所にフォーカスしてしまう事もあるあるです。
映像として本当に言いたい事であったかどうかは十分に検証していきましょう!

セリフやナレーションの言葉選びは試行錯誤し、見た人に少しでも強く耳に残るか、心に残るかを吟味することを意識して、演出コンテを考えていきましょう。(言葉なんかいらない場合も時にはある!)

演出案提出までは1週間。
担当する企画を落とし込むところから始まるかもしれません。

さらにアツく、そして楽しく「演出」案を考えてくださいね。
これからまた生み出される演出案が楽しみです。