遠藤 由佳
SEから農業へ
みなさんに知っていただくために
以前は、熊本市内でSEとして働いていました。
会社やパソコン、市内の喧騒から離れ、農業に転身したのが5年前。
元々、夫婦でお酒や食べる事、おつまみなどを自分たちで作るのが好きで、口にするものに関しては、きちんとこだわっていたいという思いがありました。
現在、夫婦で野菜やハーブを中心に「自然栽培」という農業をしています。
自然栽培は、無農薬・無肥料で行う農業。
生育日数や収穫量にも限りがあり、現在は自然栽培の思いに共感いただいているレストランや料理家さんへのみ販売しています。
自然栽培という農業をみなさんに知っていただきたいという思いもありましたし、田舎暮らしで仕事も忙しく、新しい情報に触れる機会の少ない環境。
仕事と両立でき、なるべく近くで新しい事を学べる場が無いかと以前から考えていたところ、昨年、知人から合志クリエイター塾のことを教えてもらいました。
学生時代にカメラやソフトを使った画像処理等はしていましたが、動画・映像作品に携わる経験はありませんでした。
「クリエイター」は一見、農業とは直接関係なさそうですが、私たちの行う自然栽培の事を「発信」したり、「伝えられる」ヒントが得られるような気がして、思い切って応募しました。
せっかくだから
何でもやってみようという雰囲気で
受講初日、最初の課題である映像制作に向けた「企画」や「演出」を、チーム制で考えるというもので、最初は少し戸惑いもありましたが、一緒になったメンバーはとっても楽しい人達ばかり。
「せっかくだから何でも勉強!」「わからないけど、やってみようか!」というスタンスで、意外にもスムーズに進みました。
企画も演出も、チームのみんなでさまざまなアイデアを出し合いました。
たくさんの案が出て、ボツネタもありながらじっくり話し合ってやっと決まった感じです。
チームで決めた企画は、みんなの前で発表し、その場で塾長 清水さんからレビューをいただきます。
そこから再考したり、全く新しいアイデアが出てきたりと、この「企画」と「演出」という部分が映像制作において最も重要で、一番時間をかけるべき工程だという気付きは大きな学びとなりました。
実際の撮影・編集は、私たちの場合、誰か一人が担当するわけではなく、出演もしながら固定カメラをみんなで確認するといった感じで進みました。
撮ったものをそれぞれ持ち帰り、思い思いの編集を自宅で行い、持ち寄るスタイル。
持ち寄った映像は尺や雰囲気の違う作品が集まり、同じ素材でも編集する人で全く違った印象の映像が出来上がるので、人の作品を見るのもおもしろかったし、勉強になりました。
私も実際に自分で1分程の作品を作ることができ、採用してもらいました。
他のチームと違って多少ネタ寄りな映像でしたが、制作発表では講師のみなさん、他チームの塾生のみなさんにも笑ってもらえたし、何より楽しい経験になりました。
授業はどれも
生きた情報で新鮮
単に映像制作の手法であれば、ググるか本で学べると思いますが、合志クリエイター塾の授業は、
東京や最先端で活躍されている講師陣のリアルな体験談やデータ。
身近では到底聞くことのできない生きた情報で、いつも座学と実践でわかりやすく教えていただきました。
スマホだけでも、少しのコツでカメラにも引けを取らない撮影と編集が可能で、パソコンに向かわなくても気軽に映像を作れる授業や、映画やCMを作る映像制作会社であるROBOTならではの話や著作権の話までどれも貴重でした。
後半の個人制作では、私の仕事である農業をテーマに撮影・編集をひとりで行いました。
個人面談でアドバイスもいただきながら、なんとか完成。
もう少し時間があれば・・・時期が良かったら・・・という思いもありましたが、今後の課題にしたいと思います。
これからは
映像を通して思いを語れたら
私の仕事である農業は、四季折々に変化があって、夏と冬では畑の景色がまるで違います。
月の周期に影響される作物たちに合わせた、無肥料・無農薬の「自然栽培」。
自然災害も多く、農業を続けられない人が増えているのも事実です。
そんな現状を、1年を通してカメラを向けて、言葉や写真だけでは伝わりにくい事を、
みなさんによりわかりやすく映像で語れたらと思っています。
クリエイター塾を卒業後、高度な編集が可能なソフトをインストールしました。
時間があるときに触っていて、今後は編集技術も磨いていきたいです。
クリエイター塾では、さまざまな職種、経験、目的の違う人たちが同じ場所に集まって学びます。
受講中は学びに必死で、あまりコミュニケーションをとる余裕がありませんでしたが、
ぜひ今後もみなさんと繋がって行けたら嬉しいです。
遠藤 由佳さん
クリエイター塾2019年卒業生
熊本県植木町で「Chandra en Chandino(チャンドラ エ チャンディーノ)」を経営。
無農薬・無肥料の自然栽培で作られたお野菜やハーブを、Web、レストランや料理家さんへ販売。
ご自身のSNSで積極的に発信されています。