講義8・プロの撮影現場!
2022/11/22、8回目の授業のレポートをお送りします。
テーマは「プロの撮影現場 」です。
オンラインで80名近い塾生が参加しました。
11月5日に合志市で公開撮影した映像のメイキングを見て学ぶという内容です。
撮影したものは
① インタビュー
② 食べ物
この2種です。
これらはクリエイターとして活動する際、取り扱うことの多いであろう題材です。
清水さん、柳井さん、涌井さんとお馴染みのメンバーに加え、
CMなど様々な映像を撮影されているカメラマン・佐々木雅史さんという豪華メンバー!
ROBOTの撮影現場の裏側を見せていただきました。
実はわたし、やったことのないヘアメイクというポジションで撮影現場にお邪魔していました。
現場の空気感も思い出しながら振り返りますね。
《《 インタビュー映像 》》
撮影にご協力いただいたのは、kokomyuのお2人。
姉妹2人で、女性にうれしいルームウエアを展開しています。
https://www.kokomyu.com/
インタビューを受けるのは、もちろん慣れておられません。とても緊張しておられました。
そんな2人から生の声、そしてホームページに載っている以上のことをお聞きするため
ディレクターである清水さん、カメラマンの佐々木さんがしていることとは?
「インタビューは相手との呼吸」
そう言う清水さんは、相手とのコミュニケーションがいかに大切かを話してくれました。
◎ 心和む空気感をつくる
◎ 撮影が始まる前までのコミュニケーションが重要!それでうまくいくかどうか決まる!
◎ いかに緊張させないか
◎ 話しやすい雰囲気を作る
◎ 話がうまく流れるよう、前情報は頭に入れておく。
そして撮影中は
◎ うなずく。大きめのリアクション
◎ 笑顔
◎ インタビュアーと相手の言葉と被ったりするとその部分は使えないので、相槌、質問が多すぎないようにする。
◎ 質問の仕方に気を付ける。「はい」「いいえ」では答えられない質問をする。
途中でマスクを外した清水さん。
相手に表情を見せ、
「聞いてますよ、もっと聞きたいですよ」の思いを伝え、相手をリラックスさせられるようにとの意図です。
「バカなTシャツを着た方がいいときは着ます」という清水さん。
相手がリラックスしたり気持ちよく話ができるために何でもする、ということだそうです。
話を聞ければそれでいいということではありません。
相手に気持ちよく話してもらい、その場を楽しんでもらえることが大事だとおっしゃいます。
撮影前に調整すること
◎ 背景の調整(撮影セットの位置、映るものの色彩などを確認)
◎ 全体の構図の調整・確認
現場では、シーンが変わるたびに「後ろの棚を動かして」「トルソーをこっち側に持ってきましょう」と会場を作り変えていきます。
【 塾生からの質問抜粋 】
Q:撮影前に必ずすることは?
A(清水):インタビューをする人がどんなことをして、どんなことに興味があるのかなど、調べられることはインプットしておく。
「天気いいですね」から始まるような、何気ないことから会話する。その日の気分を共有できるように。
Q:音はどうやって撮っているか
A(佐々木):1人ずつピンマイク、保険で一台のカメラでも撮っている。ピンマイクに雑音が入った場合は差し替えられるように。
A(清水):音は重要なので、安いものでも準備しておくといい。インタビューは絵より音が重要だったりする。
A(柳井):iPhoneで音を撮ることもありますよね。
Q:色味を実際に見ながら調整するか
A(佐々木):現場では調整せずフラットに撮る。撮った映像を見て、色を乗せていく。
服のシワを調整したり、色味を強調したりすることもある。
A(清水):その人たちの色もある。スタジオセットでは、ふたりの間に物がなくて、色がさみしかったら撮影前にセットを変えたりしている。
《《 食 品 映 像 》》
撮影に取り上げたのは、合志市のお芋屋さんMITSUIMO TIMEの蜜たっぷりの焼き芋です。
食品撮影のポイントは
◎おいしく見せる = 食べた時の記憶
◎自然光は偉大!いちばん食べ物をおいしく見せる。
◎動いているとおいしく見える。じっくり動く
◎音が重要!さくっ、じゅわっ、カリっ
ほかほかな様子を表現するため、湯気が出るように撮影します。
実は現場では何度も何度もトライしました。
塾生がアツアツに耐えながら手タレ頑張ってくれました。撮影陣妥協なし!
ブラインドを使って手動で操作しながら撮影する場面もありました。
現場現場で、あるものを全て使い知恵をフル動員して撮ります。
撮影現場の室内温度をさむーく設定して湯気が出やすいようにするそうです。
自然光が当たるところでは湯気が見えやすいんですって!
【 塾生からの質問 】
Q:鍋料理を撮るときに気をつけることは?
柳井:食品は記憶と繋がった時に美味しそうに思いますよね。
A(清水):湯気は火にかけているときではなく火を消した時に湯気が出やすい。こんな知識の積み重ねによって、おいしそうに撮れるようになる。
照りを足したり、人工的に作り込むことは大事。でも、やりすぎると美味しそうに見えなかったりするから、塩梅が重要ですね。
レシピなど、おいしく見せるより俯瞰して撮るなど分かりやすく撮ることが求められることもある。
おいしそうかは別として、見てて気持ちが良いか、という視点もあるから用途によって撮り方を変えます。
Q:スライダー撮影する際のポイントは?
A(佐々木):マニュアルフォーカスで撮影している。オートフォーカスでやりたいけれど、うまくいかない。訓練!努力!
A(清水):自分に馴染むレンズ、回しやすいレンズを探してみるといいですね。
柳井:プロがやっていることを、誰にでもすぐにできる魔法はないけれど「こういうことやっていたら、うまくいきました!」みたいな周りの人の声も参考になると思いますよ。
Q:初心者に撮りやすいカメラは?
A(佐々木):カメラ屋さんで触ってみること!グリップ感、重さなどを感じてみる。
Recボタンが押しやすい、バッテリー長持ちというのが自分にとっては一番重要。性能はどれも良いから、自分が触りやすいものにするといいと思います。
A(塾卒業生 池田):撮るものによっても選び方が変わるかと思います。ドキュメンタリーならビデオがいい、とか。
A(清水):「これ私のカメラな気がする……♡」ってなるものを探す。フィーリング大事ですよね。
絵(映像)はiPhoneでよかったりする。情報を目が補完するから。でも音は補完できない。感情をのせて人の声を伝えるためにも、おいしそうに伝わるためにも音を重視するといいです。
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ここまで、2パターンの映像メイキングを振り返りました。
次は、前回「プロの企画会議」で挙がっていた、クリエイター塾のPR映像について。
目的に合っているか、実現可能な企画かを話し合い、絞られてきました。
近しい企画をmixさせたりして作り上げていったそうです。
プロでも最適な答えを一つ見つけるのではなく、
話し合いを重ねて一つのものをつくりあげていくんですね〜
そうしてできた企画から、11月4,5,6日に撮影が行われました。
仕上がりが楽しみです!
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プロの撮影において、一番重要なことはこれ!by清水さん
「準備と段取りをするためには、メニューである絵コンテが必要。
日の出や日の入りの時間を計算しし、段取りを組む。」
撮影場所の写真も、現地スタッフが準備して撮影がスムーズにいくようにしました。
ディレクターやカメラマンだけでなく、みんなの力が必要なんですね!
そして、チームワーク。
涌井さん
「映像をつくるチームゼインインで、イメージの共有をすること。そして良い意見を言い合える雰囲気づくりが大切」
清水さん
「チームでつくることを楽しむ。みんなでやるからには楽しい方がいい」
たしかに、撮影現場でカメラマンの佐々木さんからいくつか提案がありました。
それを清水さんは率先して取り入れます。
「これが絶対いい!」と決めつけずに柔軟にトライしてみることが、良い映像をつくる要素なんですね〜
合志市だけでなく、青森県六戸町でも撮影が行われました。
キャンプ場でのインタビューと料理(シャモロック!)の撮影映像を見ました。
授業で話されたことの復習のように撮影背景を考える時間となりました。
今回もみっちりぎっしり、現場感を感じる貴重な授業でした。
なかなか見ることのないプロの現場、刺激ビリビリです!
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次回の塾は
「プロの編集現場」と題し
2022年11月28日に行われます。*オンライン
お楽しみにー!
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