最終作品発表2021
7回目の開催となった合志市クリエイター塾、本年度最後の授業が終了しました。
今年は、熊本県合志市を飛び出し、青森県六戸町、石川県内灘町、そして全国から、計108名のみなさんにご参加いただき、本当にたくさんの出会いがありました。
さらに、通常授業に加え「EXTRA」の授業、Facebookを活用した「コミュニティグループ」を取り入れた、7年目にして初めてづくしの内容。
しかし、9月の開始時にはまだ緊急事態宣言下という事もあり、昨年に引き続き講師のみなさんは東京のROBOT本社から配信、完全オンラインスタイル。塾生のみなさんも、ご自宅などから各々受講していただく形での塾のスタートでした。
例年同様、地域ごとに5~6名ずつのチームを組み、今年も課題の映像制作に取り組みました。
最終日は完成した作品の発表です。
ROBOTプロデューサー柳井さんから「みなさん、よく頑張りました!」とあったように、チーム、個人で制作してくださったみなさん、色々な事を乗り越えて、最終的に1つの作品を完成させ、ご提出いただきました。
みなさん本当にお疲れ様でした!
最終日は始めに、クリエイターなら知っておくべき、法的知識をROBOT法務担当、中上川さんよりお話しいただきます。
「著作権」「肖像権」、知らないうちに、気付かずに誰かの権利を脅かしている事もありますし、ネット社会においての「炎上」など、トラブルの性質が変化している現代で、自信をもって制作に取り組み、発信するために知っておきたい知識です。
中上川さん、今年もありがとうございました。
そして、後半は、作品の発表。
これまでは、生徒のみなさんの作品を鑑賞した後、塾長でROBOTクリエイティブ・ディレクター清水さんより、資料を使ってのレビューをいただくのですが、今年は進化!
壁一面に貼られた「格言」らしき言葉の数々。
作品の感想とレビューを、わかりやすいメッセージにして、塾長自ら書いてくださったそうです。
この格言とともに、作品を、より深くレビューしていきます。
※塾生のみなさんの作品は、「合志市クリエイター塾」のYouTubeチャンネルに全て公開されています。
ぜひご覧ください。
こちらでは一部の作品をご紹介します。
熊本県合志市チーム
課題企業:JAきくち「ハロウィンスイカ」
10月~11月に出荷される種の少ないスイカのPR映像。
スイカの果汁を「赤い汁」「血」「ドラキュラ」と連想付けて、ハロウィンの夜にお父さんが隠れてスイカを食べ、後半は家族でスイカを囲んで楽しくパーティー!
お部屋やテーブルを飾るスイカやデコレーション、演者さんも含めて全てをチームのみなさんが準備され、完成した作品です。
《塾生の感想》
「普段は個人で制作をしています。今回はチームで動く難しさはありましたが、それぞれの得意を活かして完成させることができ、有意義な経験ができました」
「大人数での撮影だったので、役割を決め、ディレクターとしてまとめてくれる人もいて助かりました。学園祭の様な雰囲気で楽しかったです!」
「チーム内で、お互いを高め合って進める事ができました。貴重な経験です」
《清水塾長レビュー》
「楽しく作れたのが一番!その雰囲気は出来上がりにも反映します。
とは言え、厳しく言うと、残念ながらどのチームの作品も【企画コンテ】を超えることはできていません。
【映像は絵より音】
映像は音でできています。特にナレーションは大切で、今やiPhoneでもきれいに録る事ができるので本当にこだわって欲しい部分です。
また、入れるスーパー(言葉)は十分に吟味・推考する事。せっかく伝えたい事がスタックし、気持ちが入っていかないという事にもなりますので気を付けましょう。
熊本県合志市チーム
課題企業:ウマウマ様「純国産馬刺し」
合志市物産館「志来菜彩」内にある「純国産馬刺し専門店」のPR映像。
熊本県民がこよなく愛する「馬刺し」。日常の食卓よりも、少しだけ特別な日に食されることが多く、待ちに待った「ご褒美」として家族が馬刺しを食べる企画・演出です。
馬刺しを美味しそうに映したり食べたりするカットは何度も繰り返し撮影され、完成しました
《塾生の感想》
「撮影までのみなさんとのスケジュール調整や、打ち合わせ、意思疎通は大変に感じる事もありましたが、撮影現場はとても楽しかったです。」
「なにもかも初めての経験、演じる事もチームのメンバーのアドバイスどおり楽しくやらせていただきました。」
「助け合ってなんとか完成しました。もっとこだわってみたい部分もありますが今後の課題ですね」
《清水塾長レビュー》
「前回の中間発表と比べるとメッセージが伝わりやすくなり、構成もよくできています。音・言葉に関しても、ほとんどOKではないでしょうか。ただ、スーパーが、どこかで見たことのある様なものになっていないか。ややテンプレっぽい印象で、強くはない。やるからには映像全体のプラスになる物でないといけません。」
石川県内灘町チーム
課題企業:ミルク王国 「ひまわりポンポン」様
石川県内灘町にある洋菓子店「ひまわりポンポン」を通じて内灘町が推進する「ミルク王国」のPR映像。
「ひまわりポンポン」をテーマに、最終的に「ミルク王国」や「内灘町」に行ってみたくなる映像にするにはどうすれば良いか、王様や、牛乳をどのように表現するかを考え、実写と紙人形を組み合わせて制作してくださいました。
《塾生の感想》
「自分一人では思いつかない事も、チームのメンバーや授業の中での清水さんからのアドバイスを受け、良いものができたと思います。」
「最後のナレーションはみんなで録音しました。みんなの思いを動画に落とし込めたので良かったです。王様のキャラクターと『ウチナダのミルク~♪』のメロディーを記憶してもらえたらと思いました」
《清水塾長レビュー》
難しい課題でしたが、良くできたと思います。
しかしながら人形や、文字が画面上に散らばっていてどこを見たらよいかわからない。例えば、右に何かがあるときは左は空けておくなどが必要です。
青森県六戸町チーム
課題企業:「シャモロック ザ・プレミアム#6」(鶏肉)
シャモロックよりも、更に「プレミアム」な、雄の鶏肉をどのように演出するか、見せるターゲットは、一般家庭では無く、鶏肉を扱うシェフ・料理人に絞りました。カッコいい鶏の絵とメッセージを音楽にのせてプレミアム感を演出した作品です。
《塾生の感想》
「素材をもらって、ひとり1本ずつそれぞれ編集してみました。編集ソフトを使うところからのスタートで、初めてやってみましたが面白かったです。映像クリエイターのすごさが改めて実感できました。」
「夜な夜なZOOM会議を重ねて話し合いましたチーム制作をできた事は良い経験です」
「アドバイスをいただきながら導いてくださり、大変勉強になりました」
《清水塾長レビュー》
入れるスーパーについて。
「フォントは言葉であり、話し方である」たかがフォントと思うなかれ。
例えば、「明朝」と「ゴシック」では「語りかけ」が違ってきます。選び方はとても大切です。
少しでも違和感があると文字間にまで目がいってしまうため、文字が言葉としてすっと頭に入ってくるように整えた方が良いです。
文字情報には人格すらありますので、これは意外と重要なことです。
まだまだたくさんの「格言」とともに最後の授業も映像制作全体における心構えを学びました。
塾生のみなさんは、実際に撮影・編集で体験された事と照らし合わせながら、質問や感想、今後の課題をチャットで投稿しながら交流し、最後の授業が終了となりました。
みなさん本当に3ヵ月間お疲れ様でした。
初めて出会った人と、チームを組み、3ヵ月もの間話し合いを続けながら同じゴールを目指す事。
大人になってからはあまり無い経験かもしれません。スケジュールの調整、オンラインという意思疎通の難しさもある中、チームリーダーを中心に最後まで走り抜けてくださったからこそ、授業でたくさんの学びを共有することができました。
今年は、地域を超えた交流もあり、卒業後も講師のみなさんと、全国の卒業生が繋がり合い、みなさんが今後の活動を発信できる場がある事もとても楽しみです。
これからも、「自分で発信できる人になる」をモットーに、みなさんの地域を盛り上げる市民クリエイターを目指して映像制作を楽しんでいきましょう☆
3ヵ月間、お疲れ様でした!またお会いしましょう。