中間成果発表
11月13日(土)後半の授業は、塾生のみなさんが撮影、編集してくださった作品の「中間発表」です。
今年は、熊本県合志市以外にも、青森県六戸町、石川県内灘町、そして全国のオンラインで参加していただいている計100名を超える受講生のみなさんが参加されています。
各地域ごとのお題、そのお題に対して「企画」と「演出」を各チームで作り上げて、撮影に臨んでくださいました。
まずは、全国のオンライン受講していただいているみなさん。
お題は、「クリエイター塾2021」のプロモーションビデオを制作してみよう!です。
予めディレクター清水さん、カメラマン佐々木さんに撮影していただいた素材をオンライン受講生のみなさんにお渡しし、今年のクリエイター塾を象徴する映像にすべく「編集」にチャレンジ。
プロが撮影した素材を使って編集するのもなかなか無い貴重な機会ではありますが、その「素材」というのが、「ドラキュラ」「スイカ」「馬刺し」「鶏肉」という、素材としては全く統一感の無いもの。
ここからどうやって「クリエイター塾2021のPR映像」にしていくのか、かなり難しいお題にも思えます。
この難題に挑戦していただいたオンライン受講生の感想とレビュー。
「変態・・・変態・・・変態・・・」
映像冒頭かなりキャッチーなフレーズで印象づける映像を作っていただいた塾生Oさん。
クリエイター塾初回の授業で清水塾長が言われていた「クリエイターとは変態であれ」この「変態」を切り取って映像のつかみにされたんですね。インパクト大!
清水さんレビュー:インパクトが強くクリエイターとしてはOK!キャッチーだし、かなり面白いです。ただ、自治体からのクライアントワークとしては、ややハードルが高いかも。
着目点は良いので、狙ったものはずらさず、きちんと世の中に出せるものにできれば良い作品です。
塾生Oさんの感想:授業で聞いた「変態」の印象が強かった。初めて見る人に興味を持ってもらえるよう作ったので、狙い通りです!
続いてYさん
使う素材、使わない素材を思い切って分け「ドラキュラ」のみに絞って編集していただいた作品です。
清水さんレビュー:ドラキュラの映像と、出てくる文字の情報が合っていない気もしますが、伝えたい情報と強い画で、ついついみてしまう。映像を観ようとしていない人たちをどう引き付けるかという意味ではやり方として正しいです。
「一体この塾は何を教えてくれるの?」という疑問は残るけど、それでも興味持ってくれたら勝ちですね。
塾生Yさんの感想:素材を見たうえで全てを活かしきれないと思ったので、一番印象の強かったドラキュラの素材に絞って作りました。
難しかったけど良い経験です。
オンライン受講生のみなさん、短い期間で難しいお題に挑戦してくださって、ありがとうございました!
お疲れ様でした♪
そして、塾生のみなさんだけでなく、塾長清水さんの作品も。
始めに、仮に合志市からプロモーションビデオを作るという依頼があったと想定し、クライアントに提案するための企画や考え方をシートをまとめたものをお見せいただきました。
何をコンセプトに、何をメインのコピーに持ってくるのかを相手に論理的に説明できるよう準備しておくことが大切なのだそうです。
その企画に基づいた清水さん手書きの絵コンテ。実際に書かれている際の映像です。
これだけの素材を組み合わせてスーパーを考え、文章として企画をまとめるというのは実際にやろうとしてもかなり難しい事のように思えます。
伝えたい情報を言葉で並べると、何も記憶に残らない映像になってしまいます。
どうしても色々言葉を重ねたくなりますが、削ぎ落として軸になるコピーを言語化することが映像において重要なのですね。
清水さんが考えられたメインコピーは「今年もクリエイターの血が騒ぐ」
このコピーを映像の軸にし、そこから整理することによって初めて記憶に残る映像になるということです。
そして映像に流す音楽も重要ということでした。
編集前に準備しておいた音楽候補(候補曲は20曲近くあったとか!?)の中から、編集作業の際、勢い・強さ・広がりなど「伝えたい事が伝わるかどうか」を冷静に判断し1本に決定。
単におもしろいかどうかだけでなく、企画の際に決めた目的の為の表現になっているかどうかを考えます。
価値観の違う人達と共有するための映像で、それには何が武器になるのかを考え、より伝わるものにしていく工程が重要なのだそうです。
そして塾の最後は、各地域のみなさんに編集途中の作品を発表していただきました。
ほぼ完成に近いチーム、一旦素材を繋いでみたという段階のチームとそれぞれの進捗を、撮影の感想、編集中のお悩みも報告してくださいました。
青森県六戸チーム・オンライン生:課題「シャモロックザプレミアム(鶏肉)」
「声のナレーション、テロップに悩んでいます」
「結局何を伝えたかったんだっけ?」
「撮影・編集に一生懸命になりすぎて何を映像化すべきなのか見失いそうになります」
というお悩みも。
清水さん
実際にやってみると、いろいろな要素が絡み合って、頭の中で混線するのはよくある事です。「何を伝えたかったんだ」というところに立ち返ることもよく起きます。みなさんにはここを体験していただきたかったので、悩むのは意味のある事。
クライアントの要望に応える事は必要ですが、ただ正解を追い求めるのではなく、自分の思い・個性・変態性も、どういうバランスで整理し付け加えることができるかも、醍醐味でもありやってみて欲しい事ですね。
プレシャモの場合、鶏自体がカッコよくこのカットだけでも十分コンセプトが伝わります。逆に他のカットがそれを上回るほどの引き付ける力を持たないという印象です。
撮った素材を並べるだけでなく、一度試した上で取捨選択をして、使わないという選択をすることはクールに決断。それが「ディレクション」です。
映像の中のナレーションに関しては、説得力が足りない声だった場合は、他を弱める可能性があり、入れば伝わるという事はなく、入ったことで失うことも多いので、慎重に選ぶ必要があります。
石川県内灘チーム・オンライン生:課題「ミルク王国~ひまわりポンポン~」
「楽しかったです!実際に作ってみたら情報を詰め込みすぎているかも」
「まだまだチームで議論中です」
「今から紙人形にセリフを入れるのが不安ですが頑張ります!」
清水さん:全体の構成としてはだいぶ良いですが、まだ「ミルク王国の紹介」になりきれていない。ミルク王国が魅力的な場所にみえて内灘町に行ってみたいと思わせる映像を目指してください。
熊本県合志市
ABCチーム:課題:ハロウィンスイカ
「撮影した時と、編集作業ではイメージが違った事もありフォント等の調整が必要」
「自分だけのイメージに偏らず、みんなでまだ話し合っていきたいです。」
「30秒という尺とらわれ過ぎて、カットするのが難しかった」
「効果音やエフェクトを加えて最終的な仕上げとしたいです」
「チームの方々と協力して楽しく撮影できました。ライティングなども大変勉強になった」
↓ 実際の撮影の様子 ↓
清水さん:各チームとの合同撮影で素材は同じですが、使っているものが違うので、印象の違う作品ができそうでおもしろいですね。前半と後半のコントラストの差が出れば出る淀良いと思います。映像のトーンや音楽でコントラストをハッキリつけてみてください。
熊本県合志市
DEFチーム:課題:馬刺し
「みなさんとのチーム内での割り振りが難しかった」
「自分たちではできているつもりだったが実際に撮影現場では思うように進まずに右往左往しました」
「撮る角度や、想定の爪が甘く準備が足りないまま撮影に臨んでしまいました」
「楽しく撮影できました。食べるシーンは本当に難しかったです」
↓ 実際の撮影の様子 ↓
清水さん:現場でそれに気づき、受け止めていただいているという事だけでもやった甲斐があったと思います。食べるところを美味しそうに見せるのはかなり高度。長く見せれば美味しそうに見えるというわけではありません。情報と映像をきちんとリンクさせることも大事。音楽は固定概念に囚われず、色々試してやってみて欲しいです。
残すところ最終授業を残すのみとなりました。
塾生のみなさんは編集の最終調整に入られている頃でしょうか。引き続きラストスパート頑張りましょう~