作品・お知らせ

【講義レポート】Oct.7.2021 UP

演出発表

 

前回の授業「企画発表」から約1週間。

10/2(土)に行われた「演出」の授業レポートです。
チームで制作する担当企業様の「企画」が決まり、企画に沿った「演出案」を考えていただいた1週間。
10代から50代と年齢も職業違う方々が揃った今年のクリエイター塾。
そんな塾生の皆さんがタイトなスケジュールの中、オンラインツールを駆使して打ち合わせを重ね、なんと全てのチームが無事演出案を提出することができました。
すごいです。。

そんな大事な宝物といえる演出案を今回も清水塾長よりレビュー。
塾生と講師陣の本気のぶつかり合い。。
ロボット内で塾生の皆さんの提出物を見ての打ち合わせはすごい熱気で向き合うとのこと。。
これぞクリエイター塾ですね。。

今回の授業にはROBOTプロデューサー涌井剛さんにも講師としてご登場いただき清水さん、柳井さん、涌井さんからそれぞれの視点からの鋭い意見が飛び交う授業となりました。

塾生の皆さんには同じ企画をそれぞれのチームで演出案考える。というお題目でしたが、本当にそれぞれが個性的でどれも映像化できたら楽しいだろうな、と想像できる案ばかり。

 

提出物の中には映像コンテまで作業できたチームもあり、そのスピード感に驚きです。
そして企画案と同様に各課題ごとに1つの演出に絞られます。
塾生の皆さん、自分の演出案が評価されるかとても緊張し、そして悔しい想いをした方も多いと思います。
でも清水さんが仰ったように通過する企画案や演出案はプロの現場でも通過率3割あればすごい数字ということです。
プロの現場でもなかなか厳しんですね。
きっと講師陣の皆さんも悔しい想いを経て自分らしさや個性を身につけられたのだと思います。
ポジティブに捉えていきましょう!!

それでは最終的に決定した演出4案をご紹介。

 

 

《石川県内灘町オンライン④チーム》
担当企業:ひまわりポンポン~ミルク王国~

ミルク王国の王様に、王国で働く人々が、次々とミルクで作った商品(献上品)を持ってくるというアイデア。

塾生Oさん:チームでかなり話し合って決めた案です。特にキャッチコピーは、この映像で一番伝えたいことを突き詰めて考えました。

清水さんレビュー:絵コンテとても上手です!難しい課題ですが、この構造をよく思いついたと思います。
ミルク王国のどの店舗、どの商品でもシリーズ化することができる案になっています。
ただ、やりたいことは伝わるが、キャスティング次第で仕上がりがかなり変わってくると思うので、実現するハードルが高い気も。

これが映像化できたら面白い!実写が難しい場合は一部をミニチュアや人形劇などにするのもアリかも。

涌井さん:まずアニメか実写かという判断ですが、せっかくなのでチームや周りの方たちに協力してもらってぜひ実写で撮影できたら良いですね。予算が少ない場合もコスチュームや小道具など創作が好きな人達をどんどん巻き込んでやってみると良いものになりそうです。

《熊本県合志市オンライン②チーム》
担当企業:馬肉専門店ウマウマ

チャットやSNSで、ウマウマの馬刺しが話題!アンビー熊本で気軽に購入できる様子がダンスやBGMで楽しく表現されている演出案。

 

塾生Sさん:ターゲットを地元の方に絞り、その人たちがチャットで会話をしている演出です。気軽に購入できることをPRするためダンスやYouTube、SNSでバズっている感じを表現できたらと思います。

清水さんレビュー:スマホを使った手法が今っぽく、ターゲットにも合っている。

スマホの縦型映像にするなどして、やるからにはやり切ってほしい演出です。チャットというこの軸を使って好きな事が伝えられるのも良いですが、全てをこれで完結しなくても良いかも。演出の中にあるダンスなどが本当に効果的なのかは検討。

涌井さん:今風で良い企画です。インスタグラムの「いいね!」の数がどんどんあがっていく様子が映像で表現できたらとてもおもしろい!
ですが、我々プロがやったとしても編集は高度なものになりそうです。テンポ良く見せ、しっかり設計・編集ができたらかなりおもしろい作品になると思います。

《熊本県合志市Aチーム》
担当企業:JA菊池ハロウィンスイカ

企画・演出ともに採用されたAチーム。コンテもさることながら、ハロウィンの市場規模や、明確なターゲットを調べたうえで、撮影に必要な情報資料もあり映像のイメージがしやすい演出案。

 

塾生Iさん:ハロウィンスイカのコンセプトを再度検証し、甘い・種が少ない等の機能面と、ハロウィンの楽しさや思い出を表現した演出にしました。
実際の購買者を小さい子供を持つママと想定し、“映え”や、真似したくなるようなスタイリングでハロウィンの楽しさをハロウィンスイカで演出できればと思います。

 

清水さんレビュー:コメントのしようが無い(笑)
前段もシンプルでわかりやすくまとまっており、スタイリングなどの資料も魅力的に見えるよう作られていて、ほぼ完ぺき。この企画書は1度は真似してみる価値があります。
実際の撮影はかなりテクニックが必要になると思うので、この世界観をどこまで再現できるかがカギ。役割を分担して周りと協力してやっていただきたい。

 

 

《青森県六戸町オンライン②チーム》
担当企業:シャモロック ザ プレミアム#6

ターゲットを料理人に絞って、静かに語りかける演出。前半はシャモロックをかっこよく映し、後半で栄養価などの情報をうまく取り入れて料理人の創作意欲にアピールする演出案。

塾生Yさん:企画を再度整理しながら基本はスタイリッシュにまとめています。
青森六戸町の場所もかっこよくPR。ターゲットである「シェフ」に直接訴えかけるようなテロップを入れています。

清水さんレビュー:家庭向けではなく、シェフをターゲットとしていることが導入の部分で伝えていることが良い。構成もシンプルでクール。
しかし後半の情報が散漫になってしまっている印象です。全てを伝えようとすると結果的に何も伝わらないという事にも。伝えたい事の中のどれか1つにフォーカスしたほうが良い。言葉の選び方、挟み方をもう少し吟味してみましょう。

 

 

以上の4案が今回、塾生のみなさんに今後制作いただく演出案となりました。
他の案もとてもおもしろいものばかりでした!ご紹介しきれないのが残念!

最後に、この1ヵ月の振り返りと、今後の撮影の心構えについて。

 

 

基礎から外れられるのは、
基礎を知っているから。

 

9月からスタートした授業のほとんどが「企画」を考えることに集中した時間になりましたが、それくらい映像を作る上での「企画」は大切。
自分で「企画」を整理して作る事ができる「基礎」をしっかり身に着けることができれば、そこから外れてみることもできる、という事ですね。

「冷静に企画を考えられる頭を持ち、そこからどう外れるか(自分の発想や変態性を投影させてみる)という視点を持ってください」というお話でした。

「演出」に正解はありません、
「演出」の役割を考える。

いよいよ、ここからは本格的に撮影に向かうための伝え方「演出」についても学びます。

① 企画の中心にある「伝えたいこと」を映像化する
② 「企画」には無い言語化しにくい「伝えたいこと」を映像化する

・演出に「正解」はないけれど、企画の一番いい部分を最大化し、良くない部分を最小化する事や、軸を見極めながら構成を考える。
・メッセージの伝え方はなるべく単純化。その方法も可能な限り考え、工夫してみる。

 

 

などなど、塾生のみなさんが実際に行う10月の撮影に向けて準備しておいた方が良い演出部分の心得を教えていただきました。

チームメンバーや、担当企業さまとのスケジュールの調整、撮影に必要な場所・準備物等、考えることはまだまだ尽きません。

チーム内だけでなく、講師の方々や運営チーム、他のチームのみなさんとも情報交換や協力をしていただきながら進めてもらえたら嬉しいです。

オンライン授業という制限のある中で、みなさんとの交流を深めるべく、コミュニティグループでは講師のみなさんんの発信も積極的な今年のクリエイター塾です!

10月も楽しんで頑張りましょう~☆