活動報告

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2017年度授業 : 脚本術(ストーリー)の作り方

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Oct.15.2017 UPshare

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本日はLesson7,8の授業です。塾生以外にも、昨日に引き続き一般参加の方も多く見えました。
Lesson7の授業講師は、株式会社ロボット 脚本家の平田研也さんにお越し頂きました。

 

平田さんが手掛けられた近年作品は、
ボクは坊さん。(2015年)や、22年目の告白-私が殺人犯です-(2017年)があり、
2008年に手掛けた短編アニメーション「つみきのいえ」では、米アカデミー賞を受賞されています。

 

 

 

そんな平田さんが本日教えて下さる大きなテーマは
1.映像画面でえがく
2.映像画面でえがかない

 

1.映像画面でえがく

 

映像で描く究極の物語は、
言葉がなくても内容が伝わり視聴者の心が動かせるもの。

まず初めに、複数の写真を見せて下さいました。

 

例1)男性の証明写真とパフェの写真

男性からパフェ

 

「男性の証明写真のあとにパフェの写真をみると、

男性がお腹すいているようにみえますよね。」

 

 

例2)泣いている子ども写真と男性の証明写真

泣く子どもから男性

 

「泣いている子ども写真のあとに男性の証明写真をみると、
男性が悲しんでいるようにみえますよね。」

 

このように、私たちは写真を並べるだけでも簡単なストーリーを立てることができます。

映像というのは、複数の写真の順番やチョイスしていき、並べたときに観ている人に感情を持たせなくてはいけないのです。

つまり「映像画面でえがく」ということは、「同じ写真や画像でも組み合わせや順番で、情報を持つことができる」ということです。

 

 

 

—では、平田さんが文字で説明せずに映像で描くのはなぜか?
文字やテロップで表現するよりも、動きや人の仕草のある映像の方が伝わりやすく、観る人の心が動かせるから。

そうお話しする平田さんは、映像で描く究極の物語はズバリ
「言葉がなくても内容が伝わり、観た人の心が動かせるものである」と。

 

つみきのいえ

実際に、短編アニメーション「つみきのいえ」では言葉がないからこそ、
国籍関係なく世界中に感動させることができたのではと。

 

 

 

2.映像画面でえがかない
視聴者自身に気づかせること。

ここでも平田さんは、ストーリーとは氷山のようだと仰います。
「氷山の一角」という言葉は、氷が水面から浮いてみえるようにみえるが、本当は水面下にも氷があり、見えている部分は全体のほんの一部である、とのことを表しています。

 

つまり

 

映像は、描かれていないところを視聴者に感じさせることが大事。視聴者自身で気づいたことは、その人の心に残るのだと。
なるほど…!

 

その例として、実際にロボットが手掛けたマルコメ様のCMを流しました。

04

 

−料亭の味 液みそ 上京篇(90秒)−

 

 

マルコメ_02

この動画にも
夜食を作って置いてくれていたのはお父さんであるということを視聴者に気づかせるために、間に誰が作ったか分からないおにぎりのシーンを挟んでいます。それが入ることで、視聴者が物語に入り込めるのです。

実際に観たときに、90秒とは思えないような感動がありました。

 

平田さんは、
観ている人がグッときていないと成功ではない。
観客という登場人物の心をイメージしながら作ることが大事であると仰っていました。

 

 

また文字のある小説と映像を比べたときに、映像だからこそ伝えられることがあります。

分かりやすい例として、2006年に放映されたアメリカ合衆国のコメディ・ドラマ、ロードムービーである「リトルミスサンシャイン」という映画があります。

little_miss_sunshine_ver5

このポスターに描かれている(家族がバスに乗り込む)シーンは、劇中のラストシーンです。

このシーンの映像からは、視聴者は「家族」を象徴とした内容であるとうかがえます。

ですが、このシーンを小説で描いたときには、映像と同じようには「家族」を象徴とした内容であるとは伝わりません。

 

 

脚本家は設計家、監督は建築家。

物語とは、そのストーリーの中で登場人物が変化することであり、なぜその人を主人公にしたのかを明確にしないといけない。

物語の作る上での構成で重要なことは、相手を惹きつけるために印象に残る強いシーンと弱いシーンをどのように組み合わせるか。

 

平田さんは、

”脚本とは家を建てる工程で言うと設計図”

そして、

”監督はその設計図をもとに形にする建築家”であると例えていらっしゃいます。

 

 

 

本日は脚本家の平田さんのお話を聴いて、映像を作るにおいての準備段階で考えるべきこと・必要なことを学べたように思います。

映像だからこそ表現できること、伝えられること。

映像って、思っているよりもずっと難しく奥が深いものだなと改めて感じました。

 

 

 

 

マルコメ様のCMは、下記URLにて他作品も紹介しています。
https://www.marukome.co.jp/ryotei/cm/

 

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